SUMIFS関数 – 複数条件を満たすデータの合計を求める関数
1. 使い方と活用例
SUMIFS関数は、指定された複数の条件すべてを満たすデータに対して合計を行う関数です。
SUMIF関数の拡張版であり、複数の条件に基づいて柔軟に集計を行いたい場合に非常に便利です。
2. 基本の書式
=SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2], ...)
3. 引数の説明
- 合計範囲 – 条件に一致する場合に合計したいセル範囲を指定します。
- 条件範囲1 – 条件を適用する最初のセル範囲を指定します。
- 条件1 – 条件範囲1に対して適用する条件を指定します(例:”東京”、”>100″など)。
- [条件範囲2, 条件2], … – 必要に応じて追加の条件を設定できます(最大127個まで)
4. 使用シーン
- 特定の地域・期間・商品など複数の条件に一致する売上を集計したいとき
- 部門や担当者別のデータを条件付きで集計する場合
- 動的に変化する集計条件に応じて合計結果を更新したい場合
5. 応用のポイント
条件はワイルドカード(* や ?)や比較演算子(>、<、= など)を使って柔軟に指定できます。
文字列条件にセル参照を使用する場合は、演算子と連結する必要があります(例:”<="&A1)。
また、条件範囲と合計範囲は同じサイズである必要があります。
6. 具体例とその解説
=SUMIFS(C2:C10, A2:A10, "東京", B2:B10, "4月")
この式は、A列が「東京」、かつB列が「4月」である行のC列の値を合計します。
複数の条件を同時に満たすデータのみが集計対象になります。
=SUMIFS(D2:D100, B2:B100, ">=100", C2:C100, "<200")
この例では、B列の値が100以上、かつC列の値が200未満である行のD列の値を合計します。
7. 関連関数の紹介
- SUMIF関数 – 単一条件に基づいて合計を行う関数
- COUNTIFS関数 – 複数条件に一致するデータの件数を数える関数
- AVERAGEIFS関数 – 複数条件に一致するデータの平均を求める関数
- FILTER関数 – 条件に一致するデータを抽出する動的配列関数
8. まとめ
SUMIFS関数は、複数の条件に基づいて正確な集計を行いたい場合に非常に便利です。
条件指定が柔軟で、データ分析やレポート作成、ダッシュボードなどでも幅広く活用されています。
9. 対応バージョン
SUMIFS関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。