SQRTPI関数 – π倍した数値の平方根を求める関数
1. 使い方と活用例
SQRTPI関数は、指定した数値にπ(パイ ≒ 3.14159…)を掛けた値の平方根を計算する関数です。
すなわち、数式「√(n×π)」の計算を1ステップで行えます。
円や円弧に関する計算、面積・半径の変換など、幾何学的な数値処理において有用です。
2. 基本の書式
=SQRTPI(数値)
3. 引数の説明
- 数値 – πを掛ける対象となる数値を指定します。
この値は実数である必要があり、負の数を指定するとエラー(#NUM!)が返されます。
4. 使用シーン
- 円の面積(A = πr²)から、r × √π のような変換が必要な場合
- πに関連する物理・工学・統計などの計算処理
- πの定数を使った数学的な演算を簡潔に行いたいとき
5. 応用のポイント
SQRTPI(数値) は、以下の式と同等です:
=SQRT(数値 * PI())
SQRTPI関数はその簡略化されたバージョンと考えられます。
数値に負の値を入力した場合、平方根が実数で存在しないため、#NUM!
エラーになります。
6. 具体例とその解説
=SQRTPI(1)
この式は √(1 × π) を計算します。
結果は約 1.77245 となります。
=SQRTPI(4)
この式は √(4 × π) を計算します。
結果は約 3.54491 となります。
=SQRTPI(-2)
この式は負の数に対して平方根を計算しようとするため、結果は #NUM!
エラーになります。
7. 関連関数の紹介
- SQRT関数 – 数値の平方根を求める関数
- PI関数 – 円周率(π ≒ 3.14159)を返す関数
- POWER関数 – 指数(べき乗)計算を行う関数
- EXP関数 – ネイピア数eのべき乗を求める関数
- LN関数 – 自然対数(底がe)を求める関数
8. まとめ
SQRTPI関数は、π倍した値の平方根を簡単に求めたいときに便利な数学関数です。
特に円周率を含む幾何学的計算や物理・統計での利用に向いており、計算式をシンプルに記述できる利点があります。
負の数には使用できない点に注意してください。
9. 対応バージョン
SQRTPI関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365やExcel Onlineでも利用できます。