SQRT関数 – 数値の平方根(ルート)を求める関数
1. 使い方と活用例
SQRT関数は、指定した正の数値の平方根(√)を求める関数です。
平方根は、ある数値を2乗(自乗)して元の値になる数を意味し、数学・統計・幾何学など多くの分野で使用されます。
2. 基本の書式
=SQRT(数値)
3. 引数の説明
- 数値 – 平方根を求めたい正の実数を指定します。0 も可ですが、負の数はエラーになります。
4. 使用シーン
- 面積から1辺の長さを求めたいとき(例:正方形の辺)
- 標準偏差や距離の計算など、統計・数学上の処理
- 2乗値の逆計算(ルート)を行いたいとき
5. 応用のポイント
SQRT関数は、引数が負の数値の場合、エラー(#NUM!)を返します。
負の数の平方根(複素数)は扱えないため、IMAGINARY
関数や複素数関数が必要になります。
平方根以外の累乗(3乗根など)を求めるには、POWER関数
や指数(^)を使います。
6. 具体例とその解説
=SQRT(25)
25の平方根は 5。結果は 5。
=SQRT(A1)
セルA1に「100」が入っている場合、平方根は 10 です。
=IF(A1>=0, SQRT(A1), "負の数には使用できません")
負の数に対してエラーを防ぐ処理を追加した例です。
7. 関連関数の紹介
- POWER関数 – 指定した数値の累乗やべき乗根を求める関数
- ABS関数 – 数値の絶対値を返す関数(平方根の前処理に便利)
- SQRTPI関数 – π に任意の数を掛けた値の平方根を求める関数
- ^(累乗演算子)– 任意の指数での計算(例:
=100^(1/2)
)
8. まとめ
SQRT関数は、平方根(ルート)を求めるための基本関数であり、算術計算や統計処理、幾何学などで頻繁に利用されます。
負の数に対応していない点には注意が必要ですが、簡潔にルートを求める際には非常に便利な関数です。
9. 対応バージョン
SQRT関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。