SORT関数 – 指定した範囲や配列を並べ替える関数
1. 使い方と活用例
SORT関数は、指定した範囲や配列を昇順または降順で並べ替える動的配列関数です。
列（または行）を基準にして、データを自動的に並べ替えることができ、手動での並べ替え作業を省略できます。
2. 基本の書式
=SORT(配列, [並べ替えの基準], [並べ替え順序], [行単位か列単位か])3. 引数の説明
- 配列 – 並べ替え対象のセル範囲や配列を指定します。
- [並べ替えの基準] – 並べ替えの基準となる列番号または行番号を指定します（省略時は1列目または1行目）。
- [並べ替え順序] – 昇順は1（既定値）、降順は-1を指定します。
- [行単位か列単位か] – FALSE（既定）で縦方向（行）に並べ替え、TRUEで横方向（列）に並べ替えます。
4. 使用シーン
- 名簿や売上表を自動的に昇順または降順で並べたいとき
- 動的に変化するデータを常にソートされた状態で表示したいとき
- 複数の列から構成されるデータの特定の列に基づいて並べたいとき
5. 応用のポイント
SORT関数は他の関数（FILTER、UNIQUE、SORTBYなど）と組み合わせて使用することで、より柔軟なデータ抽出や並べ替えが可能です。
並べ替えの対象は、列でも行でも指定でき、集計表や一覧表の作成に便利です。
6. 具体例とその解説
=SORT(A2:B10, 2, -1)A2:B10の範囲を、2列目（B列）を基準に降順で並べ替えます。
=SORT(A1:D1,,1,TRUE)行方向に並べ替えを行う例です。A1:D1のデータを昇順で横に並べ替えます。
=SORT(FILTER(A2:C10, C2:C10="東京"))FILTER関数と組み合わせて、「東京」と一致する行を抽出し、それを昇順で並べ替えます（列1が基準）。
7. 関連関数の紹介
- SORTBY関数 – 他の配列を基準に並べ替える関数
- FILTER関数 – 条件に一致するデータを抽出する関数
- UNIQUE関数 – 重複を除いて一意な値だけを抽出する関数
- INDEX関数 – 指定位置の値を取得する関数（SORTと併用でランキング処理）
8. まとめ
SORT関数は、範囲や配列を簡単に並べ替えることができる便利な動的配列関数です。
手動の並べ替え作業を自動化したい場合や、動的に変わるデータを常にソート状態に保ちたい場面で重宝します。
9. 対応バージョン
SORT関数は、Excel 365 および Excel 2021以降のバージョンで使用可能です。
それ以前のバージョンでは利用できません。