SINH関数 – 指定した数値の双曲線正弦(ハイパボリックサイン)を求める関数
1. 使い方と活用例
SINH関数は、入力した実数の双曲線正弦(sinh)を計算する関数です。
双曲線関数は、物理学、工学、金融数学などで広く利用されており、特に双曲線や指数関数に関係するモデルで使われます。
2. 基本の書式
=SINH(数値)
3. 引数の説明
- 数値 – 双曲線正弦を計算したい任意の実数を指定します。
4. 使用シーン
- 物理学における双曲線運動や波動の解析
- 工学分野でのケーブルやアーチ形状の計算
- 金融モデルや数理最適化での連続関数の構築
5. 応用のポイント
SINH関数は、指数関数を基に次の数式で定義されます。
sinh(x) = (e^x – e^(-x)) / 2
そのため、EXP関数を使って手動で同じ結果を再現することも可能です。逆関数としてASINH関数(双曲線正弦の逆関数)も存在します。
6. 具体例とその解説
=SINH(1)
この式は、1の双曲線正弦を返します。
計算式:sinh(1) = (e^1 – e^(-1)) / 2 ≒ (2.718 – 0.368) / 2 ≒ 1.175
結果は約 1.175201 になります。
=SINH(0)
0の双曲線正弦は常に0になります。
sinh(0) = (e^0 – e^0) / 2 = 0
7. 関連関数の紹介
- COSH関数 – 双曲線余弦(cosh)を求める関数
- TANH関数 – 双曲線正接(tanh)を求める関数
- ASINH関数 – 双曲線正弦の逆関数を求める関数
- EXP関数 – 自然対数の底eのべき乗を返す関数
8. まとめ
SINH関数は、指数関数をベースとした双曲線関数であり、工学や数理モデリングなど専門性の高い分野で利用されます。
ASINH関数や他の双曲線関数と組み合わせることで、より高度な解析も可能です。
9. 対応バージョン
SINH関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。