SIGN関数 – 数学/三角

SIGN関数 – 数値の符号(正・負・ゼロ)を判定する関数


1. 使い方と活用例

SIGN関数は、指定した数値が正の数、負の数、またはゼロかを判定し、それに応じた値(1、-1、0)を返す関数です。
符号付きの数値データを処理したいときや、数値の方向性(増加・減少など)を簡単に判別したいときに活用されます。

2. 基本の書式

=SIGN(数値)

3. 引数の説明

  • 数値 – 符号を判定したい数値またはセル参照を指定します。

4. 使用シーン

  • 数値がプラスかマイナスかを判別したいとき
  • 収益や増減の方向を自動的に処理するための条件分岐
  • 順位や方向性の制御(例:グラフの上下向きの矢印切替など)

5. 応用のポイント

SIGN関数は次のような値を返します:

  • 正の数:1
  • 負の数:−1
  • ゼロ:0

IF関数などと組み合わせることで、符号に応じた処理(メッセージ表示や色付けなど)を簡単に実現できます。

6. 具体例とその解説

=SIGN(10)

10は正の数なので、結果は 1 です。

=SIGN(-5.8)

負の数 −5.8 に対して、結果は −1 です。

=SIGN(0)

ゼロに対しては、結果は 0 になります。

=IF(SIGN(A1)=1, "増加", IF(SIGN(A1)=-1, "減少", "変化なし"))

セルA1の値に応じて「増加」「減少」「変化なし」を表示する例です。

7. 関連関数の紹介

  • ABS関数 – 数値の絶対値を返す関数
  • IF関数 – 条件に応じた分岐処理を行う基本関数
  • INT関数 – 小数点以下を切り捨てて整数にする関数
  • ROUND関数 – 指定桁数で四捨五入する関数

8. まとめ

SIGN関数は、数値の符号を簡単に判定できるシンプルかつ便利な関数です。
方向性を示す処理や条件付きロジックに組み合わせることで、Excelでの意思決定や視覚化がより明確になります。

9. 対応バージョン

SIGN関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。