RRI関数 – 投資の年間複利成長率(一定利率)を計算する関数
1. 使い方と活用例
RRI関数は、一定期間にわたって一定の複利で投資が成長したと仮定した場合の、年平均成長率(複利利回り)を求める関数です。
将来価値と現在価値が分かっていて、期間が一定であるとき、その成長率がどの程度かを把握するのに役立ちます。
投資の利回り評価や資産成長の計画などで活用されます。
2. 基本の書式
=RRI(期間, 現在価値, 将来価値)
3. 引数の説明
- 期間 – 投資の期間(年数)を指定します。分割可能な期間(たとえば年0.5など)も対応可能です。
- 現在価値 – 初期の金額や投資額を指定します(PV)。
- 将来価値 – 期間後に得たい(または得られた)金額を指定します(FV)。
4. 使用シーン
- ある投資が5年間でどの程度の年利回りだったかを計算したいとき
- 資産を指定の金額まで成長させるには何%の年利が必要かを求めたいとき
- 金融シミュレーションや投資評価で、実質的な利回りを知りたいとき
5. 応用のポイント
RRI関数は、次の数式に基づいて利回りを計算します。
RRI = (将来価値 ÷ 現在価値)^(1 ÷ 期間) − 1
得られる値は年利率(小数)なので、パーセンテージとして表示したい場合は、セルの書式設定を「パーセンテージ」にするのがおすすめです。
6. 具体例とその解説
=RRI(10, 100000, 200000)
この式は、10年間で10万円が20万円になったときの年平均利回りを求めます。
結果は約 0.0718(= 7.18%)となり、年7.18%で運用されたことになります。
=RRI(5, 500000, 650000)
この式では、5年間で50万円が65万円になる場合の年利回りを求めます。
結果は約 0.0536(= 5.36%)になります。
7. 関連関数の紹介
- RATE関数 – 支払回数や支払額から実質的な利率を求める関数(より柔軟)
- FV関数 – 将来価値を求める関数
- PV関数 – 現在価値を求める関数
- NPER関数 – 投資期間(回数)を求める関数
- PMT関数 – 定期的な支払額を求める関数
8. まとめ
RRI関数は、現在価値と将来価値から、投資期間に対する年平均の複利利回りを計算する便利な関数です。
資産運用の成長率や利回りを簡単に評価でき、将来の資金計画にも役立ちます。
複雑な金融計算をシンプルに行いたいときに非常に効果的です。
9. 対応バージョン
RRI関数は、Excel 2013以降で使用可能です。
Microsoft 365やExcel Onlineでも利用できます。
Excel 2010以前では利用できません。