ROWS関数 – 指定した範囲に含まれる行数を返す関数
1. 使い方と活用例
ROWS関数は、指定したセル範囲に含まれる行の数を返す非常にシンプルな関数です。
データの行数を動的に取得したいときや、配列関数や連番生成において制御用の値として活用されます。
複雑な関数との組み合わせによって、柔軟な表作成や自動化にも役立ちます。
2. 基本の書式
=ROWS(配列)
3. 引数の説明
- 配列 – 行数を調べたいセル範囲や配列を指定します。1列だけでも複数列でも指定できますが、行数のみが返されます。
4. 使用シーン
- データの行数に応じて連番や処理を動的に調整したいとき
- FILTER関数などと組み合わせて結果件数を取得する
- INDEX関数やOFFSET関数と組み合わせて可変範囲の管理を行う
5. 応用のポイント
ROWS関数は常に「行数」のみを返す点に注意してください。列数を知りたい場合はCOLUMNS関数を使用します。
動的配列と組み合わせると、データの増減に応じて自動的に変化する処理を構築できます。
6. 具体例とその解説
=ROWS(A1:A10)
この式は、A1からA10の範囲に含まれる行数「10」を返します。
=ROWS(B2:D6)
この式は、範囲B2:D6(3列×5行)の行数「5」を返します。列数には関係しません。
=ROWS(FILTER(A2:A100, A2:A100<>""))
この式では、空白でないデータの行数のみをカウントします。
FILTER関数と併用することで、実際にデータが入力されている件数を取得できます。
7. 関連関数の紹介
- ROW関数 – 指定したセルや範囲の行番号を返す関数
- COLUMNS関数 – 指定した範囲の列数を返す関数
- COUNTA関数 – データが入力されているセルの個数をカウントする関数
- SEQUENCE関数 – 指定された行数・列数で連番配列を生成する関数
- INDEX関数 – 行番号と列番号に基づいてセルの値を返す関数
8. まとめ
ROWS関数は、指定された範囲に含まれる行数を取得するための基本的な関数です。
動的な行数取得や繰り返し処理の制御、表の自動拡張などさまざまな用途で活躍します。
COLUMNS関数との併用で、より柔軟な範囲管理が可能になります。
9. 対応バージョン
ROWS関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365やExcel Onlineでも利用できます。