REGEXREPLACE関数 – 正規表現に一致する文字列を置換する関数
1. 使い方と活用例
REGEXREPLACE関数は、文字列の中で正規表現に一致した部分を、別の文字列に置換する関数です。
Google スプレッドシートで提供されている関数で、Excelでは使用できません(※Excelで同様の処理を行うにはVBAやLAMBDA関数+カスタム関数が必要です)。
複雑な文字列置換、パターンに基づいたデータクリーニング、柔軟な文字列処理を簡単に実現できます。
2. 基本の書式
=REGEXREPLACE(text, regular_expression, replacement)
3. 引数の説明
- text – 必須。対象となる元の文字列を指定します。
- regular_expression – 必須。置換対象を特定するための正規表現パターンを指定します。
- replacement – 必須。置換後の文字列を指定します。
4. 使用シーン
- 電話番号や郵便番号などの形式を統一したいとき。
- 不要な記号やタグ、空白などを一括削除したいとき。
- 特定のパターンに合致する文字列のみを抽出または書き換えたいとき。
5. 応用のポイント
REGEXREPLACEは通常の置換(SUBSTITUTE関数など)とは異なり、「正規表現」によって非常に柔軟な指定が可能です。
例えば、すべての数字を削除したい場合は [0-9]
を、複数のスペースを1つにまとめたい場合は \s+
を指定します。
大文字・小文字の制御、文字の繰り返しや選択肢の指定も可能なため、Webスクレイピングや大量データの整形に最適です。
6. 具体例とその解説
以下のように、電話番号の「ハイフン」をすべて削除したい場合は、次のように入力します。
=REGEXREPLACE("090-1234-5678", "-", "")
この式では「-」が空文字に置換され、結果は 09012345678
となります。
また、文字列からすべての数字を削除したい場合は次のようにします。
=REGEXREPLACE("abc123xyz", "[0-9]", "")
この場合、数字のみが削除され、結果は abcxyz
になります。
7. 関連関数の紹介
- REGEXEXTRACT関数 – 正規表現に一致した文字列を抽出する関数。
- REGEXMATCH関数 – 正規表現に一致するかどうかを判定する関数。
- SUBSTITUTE関数 – 指定した文字列を別の文字列に置き換える基本的な関数。
- TEXT関数 – 数値や日付のフォーマット変換を行う関数。
- SEARCH関数 – 文字列中の特定の文字や語句の位置を検索する関数。
8. まとめ
REGEXREPLACE関数は、正規表現を使って柔軟かつ強力な文字列置換を行える便利な関数です。
Googleスプレッドシート限定の機能であり、Excelにはネイティブでは存在しないため注意が必要です。
複雑な文字列編集やデータ前処理において、非常に高い効率を発揮します。
9. 対応バージョン
REGEXREPLACE関数は、Google スプレッドシート専用の関数です。
Excelでは使用できませんが、正規表現による類似処理は、VBA・Power Query・LAMBDA関数などで代替可能です。