RANK関数 – 指定した数値の順位を求める関数
1. 使い方と活用例
RANK関数は、指定した数値がリスト内で何番目に大きいか(または小さいか)を順位として返す関数です。
他の数値との比較によって順位を求める際に便利で、成績表や売上ランキングなどでよく利用されます。
Excel 2010以降では、より柔軟なRANK.EQ関数およびRANK.AVG関数が推奨されています。
2. 基本の書式
=RANK(数値, 範囲, [順序])
3. 引数の説明
- 数値 – 順位を調べたい数値を指定します。
- 範囲 – 比較対象となる数値のリスト(セル範囲)を指定します。
- 順序(省略可)–
- 0 または省略時:大きい値ほど上位(降順)
- 1:小さい値ほど上位(昇順)
4. 使用シーン
- テストの点数から順位を求める
- 売上データの中で高い方から順位を付ける
- 数値の大小関係に基づくランキングを作成する
5. 応用のポイント
RANK関数は、同じ値に対しては同じ順位を付け、次の順位はスキップされます(順位の重複あり)。
たとえば、同点が2位を取った場合、次は4位になります。
重複を平均順位にしたい場合は、RANK.AVG関数の使用がおすすめです。
6. 具体例とその解説
=RANK(85, A1:A5)
A1:A5の範囲内で、85が何番目に大きいかを求めます。
デフォルトでは降順なので、大きい値ほど上位になります。たとえば、範囲が {90, 85, 85, 80, 70} の場合、85の順位は「2」になります。
=RANK(85, A1:A5, 1)
この例では昇順指定なので、小さい値ほど上位になります。
85が大きめの値であるため、下位の順位(=大きい数字)になります。
7. 関連関数の紹介
- RANK.EQ関数 – RANK関数と同じ動作をする新しい関数
- RANK.AVG関数 – 同順位があった場合にその平均順位を返す関数
- PERCENTRANK関数 – データ内でのパーセンタイル順位を返す関数
- LARGE関数 – 指定順位の大きい値を取得する関数
- SMALL関数 – 指定順位の小さい値を取得する関数
8. まとめ
RANK関数は、数値のリスト内での順位付けを手軽に行える便利な関数です。
重複順位の扱いや昇順・降順の指定に注意しながら使用することがポイントです。
Excel 2010以降ではRANK.EQ関数への移行が推奨されています。
9. 対応バージョン
RANK関数は、Excel 2007以前で主に使用されていた関数で、Excel 2010以降でも引き続き使用可能ですが、新規ではRANK.EQ関数の使用が推奨されています。
Microsoft 365やExcel Onlineでも利用可能です。