PERMUT関数 – 順列(並べ方)の総数を求める関数
1. 使い方と活用例
PERMUT関数は、指定した要素の中から特定の数を選んで順番に並べる「順列」の総数を計算する関数です。
例えば、10人の中から3人を選んで並べる方法の数を求める場合など、順序を考慮した組み合わせに使われます。
統計や確率の計算、並び替えのパターン数を求めたいときに便利です。
2. 基本の書式
=PERMUT(number, number_chosen)
3. 引数の説明
- number – 必須。並べる対象となる全体の要素数(n)を指定します。
- number_chosen – 必須。並べる個数(r)を指定します。
4. 使用シーン
- 大会の出場順や座席の並び方など、順番を考慮した選び方を計算したいとき。
- 確率・統計の問題で順列のパターン数を求めたいとき。
- 商品配置やロジスティクスにおける並び替えパターンを算出したい場合。
5. 応用のポイント
PERMUT関数では、順番が重要です。
例えば、3人を選んで並べる場合、A→B→C と B→A→C は異なる組み合わせとしてカウントされます。
もし順番を考慮しない「組み合わせ(コンビネーション)」を求めたい場合は、COMBIN関数を使用してください。
数学的には以下の式と同等です。
PERMUT(n, r) = n! / (n - r)!
6. 具体例とその解説
10人の中から3人を選んで順番に並べる方法の数を求める場合、次のように入力します。
=PERMUT(10, 3)
この式の結果は 720
になります。
これは10人の中から3人を選び、その並び順をすべて列挙したときの総数です。
7. 関連関数の紹介
- COMBIN関数 – 組み合わせ(順序を考慮しない選び方)の数を求める関数。
- PERMUTATIONA関数 – 重複を許した順列の総数を求める関数。
- FACT関数 – 階乗(n!)を計算する関数。
- MULTINOMIAL関数 – 多項係数(多項式の順列計算)を求める関数。
8. まとめ
PERMUT関数は、順番を重視した選び方の総数を簡単に求められる便利な関数です。
確率や統計の計算だけでなく、業務やロジスティクスにおける並び替えのバリエーション計算にも活用できます。
順列と組み合わせの違いを理解し、目的に応じて関数を正しく使い分けましょう。
9. 対応バージョン
PERMUT関数は、Excel 2007以降すべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel Online でも問題なく利用できます。