OR関数 – 論理

OR関数 – 複数の条件のうち1つでもTRUEであればTRUEを返す論理関数


1. 使い方と活用例

OR関数は、指定された複数の条件のうち、少なくとも1つがTRUE(真)である場合にTRUEを返す関数です。
すべての条件がFALSE(偽)である場合にのみFALSEを返します。
IF関数と組み合わせて「いずれかの条件を満たす場合に○○する」といったロジックに活用できます。

2. 基本の書式

=OR(logical1, [logical2], ...)

3. 引数の説明

  • logical1 – 必須。評価する最初の論理式または条件。
  • logical2以降 – 省略可能。追加の条件(最大255個まで指定可能)。

4. 使用シーン

  • 複数の条件のうち、1つでも当てはまれば処理を実行したいとき。
  • 「A列が10以上、またはB列が20以上なら合格」のような条件分岐。
  • IF関数内で条件をまとめて管理したいとき。

5. 応用のポイント

OR関数は、TRUE/FALSEを返すため、IF関数と組み合わせて使うとより実用的です。
たとえば、=IF(OR(A1>=70, B1>=80), "合格", "不合格") のように、どちらかの点数が条件を満たせば「合格」と表示されます。
AND関数と組み合わせることで、「かつ/または」の複雑な条件式も作成可能です。

6. 具体例とその解説

A1の値が100以上、またはB1の値が50以下のいずれかを満たすかどうかを判定したい場合は次のように入力します。

=OR(A1>=100, B1<=50)

この式は、いずれかの条件がTRUEであればTRUE、どちらも満たさない場合はFALSEを返します。

また、IF関数と組み合わせる例:

=IF(OR(C2="東京", C2="大阪"), "主要都市", "その他")

この式は、C2の値が「東京」または「大阪」であれば「主要都市」と表示します。

7. 関連関数の紹介

  • AND関数 – すべての条件がTRUEのときのみTRUEを返す関数。
  • IF関数 – 条件に応じて処理を分岐させる関数。
  • NOT関数 – 条件の論理値を反転する関数。
  • XOR関数 – 条件のうち「一方のみ」がTRUEである場合にTRUEを返す関数。
  • IFS関数 – 複数条件に対応したIFの拡張版。

8. まとめ

OR関数は、「いずれかの条件が成り立てばOK」という柔軟な条件分岐を簡単に実装できる便利な論理関数です。
他の論理関数と組み合わせて使うことで、複雑なビジネスルールにも対応できる強力なロジック構築が可能になります。

9. 対応バージョン

OR関数は、すべてのExcelバージョン(Excel 2003以降)で使用可能です。
Microsoft 365、Excel Onlineでも問題なく利用できます。