NOT関数 – 論理

NOT関数 – 論理値を反転させる関数


1. 使い方と活用例

NOT関数は、指定された論理値(TRUEまたはFALSE)を反転して返す関数です。
条件式の否定を行いたいときや、IF関数などと組み合わせて「~でない場合」の処理を記述する際に活用されます。

2. 基本の書式

=NOT(論理値)

3. 引数の説明

  • 論理値 – TRUE または FALSE、もしくは比較演算の結果など、論理的評価が可能な値。

4. 使用シーン

  • 特定の条件が「満たされない」場合に処理をしたいとき
  • データのフィルターや条件付き書式で「否定条件」を設定したいとき
  • IF関数やCOUNTIF関数と組み合わせて、除外ロジックを構築したいとき

5. 応用のポイント

NOT関数は、論理演算の補助的な役割として、AND・ORなどの関数と組み合わせて使うと効果的です。
例えば「A1が空白でない場合」は =NOT(ISBLANK(A1)) と書けます。
また、IF(NOT(A1>100), "対象外", "対象") のように、否定条件による分岐も簡潔に書けます。

6. 具体例とその解説

=NOT(TRUE)

TRUE を反転して FALSE を返します。

=NOT(5>3)

「5 > 3」は TRUE なので、NOT によって結果は FALSE になります。

=IF(NOT(A1="完了"), "未完了です", "完了")

A1の値が「完了」でない場合に「未完了です」と表示し、そうでなければ「完了」と表示します。

7. 関連関数の紹介

  • AND関数 – すべての条件がTRUEのときにTRUEを返す
  • OR関数 – いずれかの条件がTRUEのときにTRUEを返す
  • IF関数 – 条件に応じて値を切り替える
  • ISBLANK関数 – セルが空白かどうかを判定する

8. まとめ

NOT関数は、TRUEとFALSEの反転を行うシンプルながら強力な論理関数です。
条件の否定や、複雑な論理式の整理、IF関数との併用で、より柔軟な論理判定が可能になります。

9. 対応バージョン

NOT関数は、Excel 2003以降すべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。