LENB関数 – バイト数を基準に文字列の長さを返す関数
1. 使い方と活用例
LENB関数は、指定した文字列のバイト数を返す関数です。
全角文字を2バイト、半角文字を1バイトとして数えるため、日本語などのマルチバイト文字を扱う場面で便利です。
通常のLEN関数が「文字数」を返すのに対し、LENB関数は「バイト数」を返す点に違いがあります。
2. 基本の書式
=LENB(文字列)3. 引数の説明
- 文字列 – バイト数を調べたい文字列またはセル参照を指定します。
4. 使用シーン
- システムが1バイト・2バイトの区別を必要とする場合の文字数チェック
- データベースへの登録時、文字列のバイト制限に対応するため
- 文字列のレイアウトや整形をバイト単位で調整したいとき
5. 応用のポイント
LENB関数は、日本語のようなマルチバイト言語を扱うときに有効です。
ただし、使用するExcelの言語設定によって動作が異なる点に注意が必要です。
たとえば、英語版ExcelではLENB関数はLEN関数と同じ動作になります（すべて1バイト扱い）。
日本語版Excelでは、全角文字は2バイト、半角文字は1バイトとして計算されます。
6. 具体例とその解説
=LENB("ABC123")
この式では、すべて半角英数字なので、各文字は1バイト。
結果は6（バイト）となります。
=LENB("あいう")
この式では、すべて全角ひらがななので、各文字は2バイト。
結果は6（バイト）となります（2×3文字）。
=LENB("AいC")
この例では、AとCは半角（1バイトずつ）、いは全角（2バイト）。
合計で4バイトとなります。
7. 関連関数の紹介
- LEN関数 – 文字列の文字数を返す関数（1文字＝1カウント）
- LEFTB関数 – バイト数に基づいて左端から文字を抽出する関数
- RIGHTB関数 – バイト数に基づいて右端から文字を抽出する関数
- MIDB関数 – バイト数に基づいて文字列の一部を抽出する関数
8. まとめ
LENB関数は、文字列の長さを「バイト数」で判断したい場合に有効な関数です。
特に、全角・半角が混在するデータや、バイト数制限のあるデータ処理において役立ちます。
文字数ではなくバイト数に注目することで、より精密な文字列操作が可能になります。
9. 対応バージョン
LENB関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
ただし、日本語や中国語などのマルチバイト文字を正しく処理するには、日本語版などの対応言語環境で使用する必要があります。