ISODD関数 – 値が奇数かどうかを判定する関数
1. 使い方と活用例
ISODD関数は、指定した値が奇数であるかどうかを判定し、奇数であれば TRUE、そうでなければ FALSE を返す関数です。
行番号やID、カウントなどの値が奇数か偶数かで処理を分けたい場合に便利です。
2. 基本の書式
=ISODD(number)
3. 引数の説明
- number – 必須。奇数かどうかを判定したい数値、またはセル参照。数値以外の値を指定するとエラーになります。
4. 使用シーン
- 表の奇数行と偶数行で背景色や処理内容を分けたい場合(条件付き書式など)。
- IDやシリアル番号が奇数か偶数かで分類・分岐処理を行いたい場合。
- 特定のカウントや回数が奇数回かどうかをチェックしたい場合。
5. 応用のポイント
ISODD関数は整数だけでなく、小数や負の数も指定できますが、小数点以下は無視され、整数部分のみで奇数・偶数の判定がされます。
たとえば、ISODD(3.9) は TRUE(3 が奇数)を返します。
テキストや空白、数値以外を渡すと #VALUE! エラーになりますので、事前の検証が必要な場面では IF や ISNUMBER 関数との併用が有効です。
6. 具体例とその解説
セルA1に「7」という数値がある場合
=ISODD(A1)
この式は TRUE を返します。7 は奇数だからです。
セルA2に「4」という値がある場合
=ISODD(A2)
結果は FALSE になります。4 は偶数だからです。
セルA3に「-9.3」のような小数が入っている場合でも、以下の式は TRUE を返します:
=ISODD(A3)
これは整数部分(-9)が奇数とみなされるためです。
7. 関連関数の紹介
- ISEVEN関数 – 値が偶数かどうかを判定する関数
- MOD関数 – 割り算の余りを返す関数(奇数・偶数判定のカスタムロジックにも利用)
- INT関数 – 小数点以下を切り捨てて整数に変換する関数
- IF関数 – 条件に応じて処理を分ける基本的な関数
- ISNUMBER関数 – 値が数値かどうかを判定する関数
8. まとめ
ISODD関数は、数値が奇数であるかを簡単に判定できる便利な関数です。
ISEVEN関数と併用することで、偶数・奇数を条件にした処理分岐や分類が直感的に行えます。
条件付き書式やIF文での利用に適しており、特に行列処理やデータ整理の場面で役立ちます。
9. 対応バージョン
Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Excel 365、Excel 2019、Excel Online でも問題なく利用できます。