IF関数 – 条件に応じて異なる値を返す基本の論理関数
1. 使い方と活用例
IF関数は、「ある条件を満たすかどうか」に応じて、結果を変えることができる非常に基本的かつ強力な関数です。
「もし○○なら〜、そうでなければ〜」という論理的な分岐をExcel上で簡単に実現できます。
数値判定、文字列判定、空白チェック、日付比較など、さまざまな場面で使用されます。
2. 基本の書式
=IF(logical_test, value_if_true, value_if_false)
3. 引数の説明
- logical_test – 判定したい条件式(例:A1>=70)。
- value_if_true – 条件がTRUE(真)の場合に返す値。
- value_if_false – 条件がFALSE(偽)の場合に返す値。
4. 使用シーン
- 点数が合格基準を満たしているかどうかの判定
- 売上が目標を超えた場合にボーナスを表示
- セルが空白かどうかを確認して処理を分岐
5. 応用のポイント
IF関数は他の関数と組み合わせて使用することで、より柔軟な処理が可能になります。
また、IF関数を入れ子(ネスト)にすることで、複数条件を段階的に処理することもできます。
ただし、入れ子が多すぎると読みづらくなるため、IFS関数などの使用も検討すると良いでしょう。
6. 具体例とその解説
=IF(A1>=70, "合格", "不合格")
この式では、A1の値が70以上なら「合格」、それ以外なら「不合格」と表示されます。
=IF(B2="", "未入力", B2)
この式では、B2が空白なら「未入力」と表示し、そうでなければB2の値をそのまま表示します。
=IF(A1>=90, "S", IF(A1>=70, "A", "B"))
このようにIF関数を入れ子にすることで、点数によって「S」「A」「B」と段階的に評価できます。
7. 関連関数の紹介
- IFS関数 – 複数条件をシンプルに記述できる論理関数(Excel 2016以降)
- IFERROR関数 – エラーが出たときに代替値を返す関数
- AND関数 – 複数の条件がすべて満たされているかどうかを判定
- OR関数 – いずれか1つでも条件を満たしていればTRUEを返す関数
8. まとめ
IF関数は、Excelの中でも最も頻繁に使われる条件分岐の関数です。
シンプルな使い方から複雑な判定ロジックまで対応できるため、ビジネスや学習、データ分析など幅広いシーンで活用されています。
他の関数と組み合わせることで、さらに高度な処理が可能になります。
9. 対応バージョン
IF関数は、Excelのすべてのバージョンで使用可能です。
旧バージョンから最新のExcel 365まで、常に利用できる基本関数の一つです。