HOUR関数 – 時刻から「時(hour)」の部分を抽出する関数
1. 使い方と活用例
HOUR関数は、時刻を含む値から「時間(0〜23の整数)」の部分だけを抽出して返す関数です。
時刻データの分析や、時間帯ごとの分類処理、時間単位での集計作業などに利用されます。
2. 基本の書式
=HOUR(serial_number)
3. 引数の説明
- serial_number – 時間を含むシリアル値または時刻の文字列(例:”14:30″など)を指定します。
4. 使用シーン
- 勤務時間の打刻データから「時」の部分だけを取り出す
- アクセスログなどの時刻情報から、時間帯別にデータを集計する
- 特定の時間帯(たとえば朝・昼・夜)に分類する処理に使う
5. 応用のポイント
HOUR関数は、シリアル値(Excel内部の時刻・日付の数値表現)に基づいて動作します。
たとえば、「14:30」は Excel上では「0.604166…」という小数として内部的に扱われており、
HOUR関数を使えばこの小数から「14」という整数(時間部分)が抽出されます。
日付と時刻を含むセル(例:”2025/04/02 14:30″)にも対応し、時間部分のみを取り出すことが可能です。
6. 具体例とその解説
=HOUR("18:45")
この式では、「18:45」の時刻から「18」という時間部分を返します。
=HOUR(A2)
A2セルに「2025/04/02 07:20:00」などの時刻付き日付が入力されている場合、HOUR関数は「7」を返します。
日付部分は無視され、時間部分だけが抽出されます。
7. 関連関数の紹介
- MINUTE関数 – 時刻から「分」を抽出する関数
- SECOND関数 – 時刻から「秒」を抽出する関数
- TIME関数 – 時、分、秒を組み合わせて時刻値を作成する関数
- TEXT関数 – 日時データを「hh:mm」などの書式で文字列化できる関数
- NOW関数 – 現在の日時を返す関数(リアルタイム)
8. まとめ
HOUR関数は、Excelで時刻データを扱う際に「時」だけを取り出したい場合に非常に便利です。
分や秒と組み合わせることで、柔軟な時間処理が可能になり、業務管理やデータ分析にも応用できます。
時刻情報を数値として扱うことで、より高度なロジックにも対応できます。
9. 対応バージョン
HOUR関数は、Excelのすべてのバージョンで使用可能です。
旧バージョンから最新のExcel 365まで互換性があります。