DOLLAR関数 – 文字列操作

DOLLAR関数 – 数値を通貨形式($記号付き)で表示する関数


1. 使い方と活用例

DOLLAR関数は、指定した数値を通貨形式の文字列に変換する関数です。
数値を金額として表示したい場合に便利で、通貨記号(通常は「$」)と指定された小数点以下の桁数にフォーマットされます。

2. 基本の書式

=DOLLAR(数値, [桁数])

3. 引数の説明

  • 数値 – 通貨形式に変換する対象の数値を指定します。
  • 桁数(省略可能) – 小数点以下の桁数を指定します。省略すると 2 桁になります。

4. 使用シーン

  • 金額を明確に表すために、数値に通貨記号を付けて表示したいとき
  • 見積書や請求書の金額を文字列として整形して出力したいとき

5. 応用のポイント

DOLLAR関数は、数値を文字列として返すため、計算には使用できません。
表示だけを目的とする場面で活用し、数値として利用する場合は元の値を別セルで保持するのが望ましいです。
通貨記号は、システムのロケール(地域設定)に依存して「¥」や「€」などに変わる場合があります。

6. 具体例とその解説

=DOLLAR(1234.567)

この式では、引数の桁数を省略しているため、小数点以下2桁で表示されます。
結果は “$1,234.57” となります。

=DOLLAR(1234.567, 0)

この式では小数点以下を表示しない設定になっているため、結果は “$1,235” となります(四捨五入されます)。

7. 関連関数の紹介

  • TEXT関数 – 数値を任意の書式で文字列に変換する関数
  • FIXED関数 – 数値を固定小数点形式で文字列に変換する関数
  • VALUE関数 – 通貨などの文字列を数値に戻す関数

8. まとめ

DOLLAR関数は、数値を金額として整形表示するための便利な関数です。
通貨記号や桁区切り、小数点以下の表示などが簡単に制御でき、ビジネス用途の文書作成にも役立ちます。
ただし、戻り値が文字列である点には注意が必要です。

9. 対応バージョン

DOLLAR関数は、Excel 2003以降すべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも問題なく使用できます。