DCOUNTA関数 – データベース内で条件に一致する非空セルの個数を数える関数
1. 使い方と活用例
DCOUNTA関数は、指定したデータベース範囲の中から、指定した条件に一致するレコードのうち、指定列における「空白でないセルの数」を数える関数です。
集計対象の列に数値以外(文字列など)を含む場合でも、空白でなければカウントされます。
2. 基本の書式
=DCOUNTA(データベース, フィールド, 条件)
3. 引数の説明
- データベース – 集計対象となる範囲(1行目に見出しを含むテーブル形式)を指定します。
- フィールド – 集計対象とする列を、列見出し名または列番号で指定します。
- 条件 – 検索条件を設定する範囲を指定します。条件範囲も1行目に見出しを含みます。
4. 使用シーン
- 特定の条件を満たすデータのうち、名前やコメントなどの入力がある件数を数えたいとき
- 売上データや顧客情報などの中で、空白ではない情報の数を条件付きで把握したいとき
5. 応用のポイント
DCOUNTA関数は、数値・文字列などあらゆる非空データを対象にカウントします。
条件範囲は複数の列を含めることができ、AND条件・OR条件を組み合わせた柔軟な検索も可能です。
なお、指定したフィールドのセルが空白の場合はカウントされません。
6. 具体例とその解説
次のようなデータベースがあるとします。
A列 B列 C列
"氏名" "部署" "年齢"
"佐藤" "営業" 30
"鈴木" "" 28
"田中" "営業" (空白)
"高橋" "総務" 25
条件範囲を以下のように設定した場合
E列 F列
"部署" "年齢"
"営業" >=28
そして以下の式を使用します。
=DCOUNTA(A1:C5, "氏名", E1:F2)
この式の結果は2になります。
条件に一致するのは「佐藤」と「田中」ですが、「田中」の「年齢」は空白のため、氏名列が空白でない「佐藤」だけがカウント対象となります。
7. 関連関数の紹介
- DCOUNT関数 – 数値が入力されたセルの個数のみを条件付きで数える関数
- DGET関数 – 条件に一致するレコードから、1つの値を抽出する関数
- DSUM関数 – 条件に一致するレコードの合計を計算する関数
- COUNTIF関数 – 範囲内で条件に一致するセルの個数を数える関数
8. まとめ
DCOUNTA関数は、テーブル形式のデータベースにおいて、柔軟な条件を使って非空セルの個数をカウントできる便利な関数です。
文字列や記述欄など、数値以外の項目に関しても条件付き集計が可能な点が特徴です。
他のデータベース関数と併用することで、複雑な業務データの分析にも対応できます。
9. 対応バージョン
DCOUNTA関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365やExcel for Mac、Web版Excelでも対応しています。