CUBEVALUE関数 – キューブ

CUBEVALUE関数 – OLAPキューブから集計値を取得する関数


1. 使い方と活用例

CUBEVALUE関数は、Excelに接続されたOLAP(オンライン分析処理)キューブから、指定されたメンバーやセットに基づいた集計値(売上、利益など)を取得するための関数です。
多次元データベースを活用した高度な分析や、Power Pivotモデルへの接続時に使われます。

2. 基本の書式

=CUBEVALUE(接続名, [メンバー式1], [メンバー式2], ...)

3. 引数の説明

  • 接続名 – データモデルまたはOLAPキューブへの接続を表す文字列(例:”ThisWorkbookDataModel”)。
  • メンバー式1, メンバー式2, … – データをフィルタするためのMDX(多次元式)文字列や、キューブ内のメンバーを参照するセル。

4. 使用シーン

  • Power Pivotを使って集計されたデータから特定の数値(売上、数量など)を抽出したいとき
  • 多次元分析(地域 × 製品 × 期間 など)で特定の軸に絞った値を表示したいとき
  • Excelレポート内で、動的に切り替わるパラメータに基づいて値を取得したいとき

5. 応用のポイント

CUBEVALUE関数は、CUBEMEMBER関数と組み合わせて使うことが多く、
CUBEMEMBERで動的に選択されたメンバーをCUBEVALUEで読み取って数値を返す形になります。
Excelの「データモデル(Power Pivot)」と連携する場合、接続名には通常 “ThisWorkbookDataModel” を指定します。
複数のメンバー式を指定することで、複雑な条件で集計値を取得できます。

6. 具体例とその解説

=CUBEVALUE("ThisWorkbookDataModel", "[商品].[カテゴリ].[飲料]", "[日付].[年].[2024]")

この式は、Power Pivotモデル内の「商品カテゴリ」が「飲料」で、「2024年」の売上などの集計値を取得します。
返される値は、データモデル内で該当する条件に一致する数値になります。

7. 関連関数の紹介

8. まとめ

CUBEVALUE関数は、多次元データベースやPower Pivotと連携して、条件に応じた集計結果を動的に取得するための強力な関数です。
業務レポートやBIツールとしてのExcel活用において重要な役割を果たします。

9. 対応バージョン

CUBEVALUE関数は、Excel 2007以降で利用可能です。
使用するには、OLAPキューブまたはPower Pivotのデータモデルに接続されている必要があります。