COTH関数 – 双曲線余接関数(coth)の値を返す関数
1. 使い方と活用例
COTH関数は、指定した角度に対する双曲線余接関数(coth:ハイパーボリックコタンジェント)の値を返す関数です。
双曲線関数は、物理学や工学(特に相対性理論、振動解析、電子工学)などの分野で用いられる特殊関数の一種です。
2. 基本の書式
=COTH(数値)
3. 引数の説明
- 数値 – 双曲線余接関数を求める角度(ラジアン単位)を指定します。
4. 使用シーン
- 物理学や工学における熱、波動、振動などの解析に
- 双曲線関数を用いた関数グラフの作成や近似式の計算に
- 数学的モデルで双曲線比を求めたいとき
5. 応用のポイント
COTH関数は次の定義式で計算されます。
coth(x) = 1 / tanh(x) = cosh(x) / sinh(x)
x が 0 に近づくと関数値は無限大に発散します。
そのため、=COTH(0)
を入力すると#DIV/0! エラーになります。
6. 具体例とその解説
=COTH(1)
1ラジアンに対する双曲線余接関数の値を返します。結果は 約1.3130。
=COTH(-2)
-2ラジアンに対する双曲線余接関数の値を返します。結果は 約-1.0373。
7. 関連関数の紹介
- TANH関数 – 双曲線正接関数(tanh)を返す関数
- SINH関数 – 双曲線正弦関数(sinh)を返す関数
- COSH関数 – 双曲線余弦関数(cosh)を返す関数
- COT関数 – 通常の余接関数(cot)の値を返す関数
8. まとめ
COTH関数は、数学や工学で使用される双曲線余接関数を求めるための特殊関数です。
tanh関数との逆数関係にあるため、解析的な表現やグラフの描画にも役立ちます。
COTH(0) は定義されない点に注意が必要です。
9. 対応バージョン
COTH関数は、Excel 2013以降のバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelにも対応しています。
Excel 2010以前では使用できません。