CONCATENATE関数 – 複数の文字列を結合する旧形式の関数
1. 使い方と活用例
CONCATENATE関数は、複数の文字列をひとつに結合して1つの文字列にするための関数です。
名前や住所、コードなどを組み合わせて新しい文字列を作成する場面でよく使われてきましたが、現在は非推奨であり、代わりに CONCAT関数
や TEXTJOIN関数
の使用が推奨されています。
2. 基本の書式
=CONCATENATE(文字列1, [文字列2], …)
3. 引数の説明
- 文字列1 – 最初に結合する文字列またはセル。
- 文字列2以降(省略可)– 結合する追加の文字列またはセル。
4. 使用シーン
- 姓と名を連結してフルネームを作成したいとき
- 複数のコードをつなげて商品番号などを作成したいとき
- 固定文字列とセルの内容を連結してメッセージを作成したいとき
5. 応用のポイント
CONCATENATE関数は複数のセルや文字列を順に結合できますが、セル範囲(例:A1:A3)の一括指定には対応していません。
また、区切り文字を自動的に挿入する機能はありません。スペースやカンマなどを加えるには、明示的に指定する必要があります。
そのため、柔軟な文字列結合が必要な場合は TEXTJOIN関数の使用が望ましいです。
6. 具体例とその解説
=CONCATENATE(A1, B1)
A1が「田中」、B1が「一郎」の場合、結果は 「田中一郎」 になります。
=CONCATENATE(A1, " ", B1)
姓と名の間にスペースを入れてフルネームを表示します(例:「田中 一郎」)。
7. 関連関数の紹介
- CONCAT関数 – 範囲にも対応した後継の文字列結合関数
- TEXTJOIN関数 – 区切り文字付きで複数セルを結合できる関数
- &(アンパサンド)演算子 – 簡易な文字列連結手段(例:
=A1 & B1
)
8. まとめ
CONCATENATE関数は、Excelで最初に登場した文字列結合用の基本関数であり、多くの場面で使われてきました。
しかし、現在は CONCAT
や TEXTJOIN
の方が機能的に優れているため、新しいブックでは非推奨とされています。
9. 対応バージョン
CONCATENATE関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Excel 2016以降では旧関数として利用可能ですが非推奨であり、CONCAT
関数への移行が推奨されます。