CLEAN関数 – テキストから制御文字を取り除く関数
1. 使い方と活用例
CLEAN関数は、文字列内に含まれる制御文字や印刷できない文字を削除し、クリーンなテキストを返します。
他のソフトウェアからインポートしたデータやWebサイトからコピーした情報に含まれる不要な文字の除去に役立ちます。
2. 基本の書式
=CLEAN(文字列)
3. 引数の説明
- 文字列 – 制御文字を削除したい対象のテキストを指定します。
4. 使用シーン
- 他ソフトからインポートしたデータのクリーニング
- 改行コード(CHAR(10)など)を含むセルの整理
- 表示や印刷に不要な文字を除去して見やすくする場合
5. 応用のポイント
CLEAN関数は、ASCIIコードの0〜31に該当する非表示の制御文字を削除します。
ただし、すべての環境依存文字やUnicodeの特殊文字には対応していない場合があります。
セル内の改行(CHAR(10))を削除する際は、SUBSTITUTE関数と併用することでより確実に処理できます。
6. 具体例とその解説
=CLEAN(A1)
この式では、セルA1に入力された文字列から、改行や制御文字などの印刷できない文字を取り除いた結果を返します。
見た目では分かりにくい非表示文字の除去によって、データの整合性を保つことができます。
7. 関連関数の紹介
- TRIM関数 – 文字列の先頭、末尾、および連続するスペースを1つに整える関数
- SUBSTITUTE関数 – 指定した文字列を別の文字列に置き換える関数
- TEXT関数 – 書式を指定してテキストに変換する関数
- VALUE関数 – テキストを数値に変換する関数
8. まとめ
CLEAN関数は、テキストデータに含まれる不要な制御文字を取り除くための基本的な関数です。
他システムから取り込んだデータを整理する際や、見えない文字によるエラーを防ぐために非常に有効です。
TRIM関数やSUBSTITUTE関数と併用することで、より精度の高いテキスト処理が可能となります。
9. 対応バージョン
CLEAN関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。