BITOR関数 – エンジニアリング

BITOR関数 – 2つの数値のビットごとの論理和(OR)を返す関数


1. 使い方と活用例

BITOR関数は、2つの非負整数に対してビットごとの論理和(OR)を実行し、その結果を10進数で返す関数です。
OR演算とは、対応するビットのいずれかが1であれば結果が1になる論理演算で、ビットフラグの設定やマスク処理などに利用されます。

2. 基本の書式

=BITOR(数値1, 数値2)

3. 引数の説明

  • 数値1 – 最初の非負整数(0以上の10進数)を指定します。
  • 数値2 – 2番目の非負整数を指定します。

4. 使用シーン

  • 複数のフラグ(ON/OFF)をビット単位でまとめて管理したいとき
  • ビットマスクを使って特定のビットを強制的にONにしたいとき
  • 低レベルのデータ処理や制御用ロジックをExcelで実装したいとき

5. 応用のポイント

BITOR関数は、指定した2つの整数を2進数として扱い、各ビット位置において「0 OR 0 以外はすべて1」となるルールで処理されます。
例えば、ビットマスクを使って特定のビットを常に1にしたい場合に有効です。
戻り値は10進数で返されるため、そのまま数値として利用できます。

6. 具体例とその解説

=BITOR(5, 3)

5 = 0101、3 = 0011(2進数)
OR結果:0111 → 7

=BITOR(12, 10)

12 = 1100、10 = 1010
OR結果:1110 → 14

7. 関連関数の紹介

  • BITAND関数 – ビットごとのAND(共に1のとき1)を返す関数
  • BITXOR関数 – ビットごとのXOR(異なるとき1)を返す関数
  • BITLSHIFT関数 – 指定ビット数だけ左にシフトする関数
  • BITRSHIFT関数 – 指定ビット数だけ右にシフトする関数

8. まとめ

BITOR関数は、非負整数のビットごとの論理和を求める関数で、
ビット演算を活用した高度なデータ処理やフラグ管理に活用できます。
他のビット系関数と併用すれば、より柔軟かつ強力なロジックがExcelでも構築可能です。

9. 対応バージョン

BITOR関数は、Excel 2013以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelにも対応しています。