BIN2OCT関数 – 2進数を8進数に変換する関数
1. 使い方と活用例
BIN2OCT関数は、2進数（バイナリ）で表された文字列を8進数に変換する関数です。
デジタル回路、通信、組み込み開発などで、2進数をより読みやすい形式（8進数）で扱いたい場合に使用されます。
2. 基本の書式
=BIN2OCT(2進数, [桁数])3. 引数の説明
- 2進数 – 変換する2進数の文字列（最大10ビット）。符号付きの2の補数形式で扱われます。
- 桁数（省略可）– 結果として返される8進数の最小桁数。足りない場合は先頭にゼロが追加されます（最大10桁まで）。
4. 使用シーン
- 2進数のデータを簡略化された8進数表記で扱いたいとき
- マイクロコントローラや組み込み系の開発でアドレスや値を8進数で表示したいとき
- ビット操作の結果を確認するために読みやすい形式に変換したいとき
5. 応用のポイント
BIN2OCT関数は、符号付き2進数（最大10ビット）を変換対象とし、負の値も扱えます。
最上位ビットが1の場合、負数として2の補数で解釈され、8進数では補数表現で表示されます。
桁数を指定することで、出力フォーマットを統一することも可能です。
6. 具体例とその解説
=BIN2OCT("111")2進数「111」は10進数で7、8進数では “7”。
=BIN2OCT("1111111000")2の補数で −8 を表す 2進数「1111111000」は、8進数で “777770”（32ビット符号付きとして解釈）になります。
=BIN2OCT("1010", 4)2進数「1010」は8進数で「12」。桁数4を指定すると、結果は “0012”。
7. 関連関数の紹介
- OCT2BIN関数 – 8進数を2進数に変換する関数
- BIN2DEC関数 – 2進数を10進数に変換する関数
- BIN2HEX関数 – 2進数を16進数に変換する関数
- DEC2OCT関数 – 10進数を8進数に変換する関数
8. まとめ
BIN2OCT関数は、2進数を8進数に手軽に変換できる関数で、電子回路やシステム開発の現場で役立ちます。
符号付き2進数への対応や桁数指定が可能で、数値フォーマットの制御や見やすい表記に活用できます。
9. 対応バージョン
BIN2OCT関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelにも対応しています。