AVEDEV関数 – 平均からの絶対偏差の平均(平均絶対偏差)を求める関数
1. 使い方と活用例
AVEDEV関数は、指定した数値群の平均からの絶対的な偏差(ズレ)の平均、すなわち平均絶対偏差(Average Deviation)を求める関数です。
データの散らばり具合を分かりやすく表す指標として、標準偏差の代替としても利用されます。
2. 基本の書式
=AVEDEV(数値1, [数値2], …)
3. 引数の説明
- 数値1 – 絶対偏差を求める最初の数値またはセル範囲。
- 数値2以降(省略可)– 追加の数値またはセル範囲。
4. 使用シーン
- データのばらつきを分かりやすい形で可視化したいとき
- 標準偏差では過剰評価されやすい外れ値の影響を抑えたいとき
- 品質管理やリスク評価における変動の簡易測定として
5. 応用のポイント
AVEDEV関数は、各データと平均値との差の絶対値の平均を返します。
計算式は以下のとおりです。
AVEDEV = AVERAGE(ABS(各データ − 平均))
標準偏差(STDEV関数)と違って二乗計算を行わないため、単位の変化がなく、直感的に理解しやすい特徴があります。
6. 具体例とその解説
=AVEDEV(A1:A5)
A1〜A5に入力された数値の平均絶対偏差を求めます。
例:A1〜A5 に「5, 10, 15, 20, 25」が入力されている場合、平均は15、各偏差の絶対値は「10, 5, 0, 5, 10」、
その平均は 6 となります。
=AVEDEV(10, 20, 30, 40)
平均は25、偏差の絶対値は「15, 5, 5, 15」、平均は 10 になります。
7. 関連関数の紹介
8. まとめ
AVEDEV関数は、平均からどれだけ値が離れているかを簡潔に表現できる関数です。
標準偏差よりも影響の強い外れ値を抑えた評価ができるため、実務におけるばらつきの把握や品質分析に役立ちます。
9. 対応バージョン
AVEDEV関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelにも対応しています。